『日中のパフォーマンスをあげる パワーナップって知ってますか?』
みなさんは一日何時間くらい寝ていますか?
平成29年度に行った厚生労働省の睡眠状況の調査によると、1日の平均睡眠時間は6時間以上7時間未満の割合が最も高く、男性 35.0% 女性 42.1%であり、次いで、5時間以上6時間未満が男性 28.6% 女性 32.9%となっています。性・年齢階級別にみると、男女とも40歳代で最も高く、それぞれ 48.5%、52.4%です。
また、睡眠で休養が十分にとれていない者の割合は20.1%で、平成21年からの推移でみると、有意に増加しているそうです。
約3割の方は6時間以上寝れていないんですね。
日本人は主要29か国の中で、韓国に次いで2番目に睡眠時間が短い国です。
みなさんは今の睡眠時間に満足していますか?
では、何時間くらい寝るのが理想的なのでしょうか?
理想の睡眠時間とは?
成人の場合、個人差はあるものの7~8時間前後の睡眠時間が理想とされています。
しかし、これは成人の場合で高齢になると睡眠が浅くなり、夜間のサイクルからは深い眠りが消えていきます。
逆に成人前のこどもは、8~10時間の睡眠が必要としています。しかし、学生は早起きし、頭がぼーっとした状態で家をでて、勉強をしています。
学生の体内時計は自然と遅い時間の方向にずれていきます。午前6時に起きることは成人の午前4時に起きろといわれているのと同じことなのです。
そのため、疲労のあまり集中できなくなると、学業に支障をきたします。
では、どうしたらいいのでしょうか。
それは日中の集中力、パフォーマンスを向上させるパワーナップが鍵となります。
パワーナップって何?
昼間の居眠りを抑制するため、パワーナップ(=積極的仮眠)が注目を集めています。
パワーナップとは、社会心理学者ジェームス・マース氏が提唱した昼間の短時間仮眠。
世界的企業では、オフィスに仮眠スペースを設けたりして積極的に推奨しています。
NASAの睡眠研究によって、集中力を維持させる科学的な効果が明らかにされており、昼間に仮眠をとると認知能力が34%、注意力は54%向上したと報告されています。
パワーナップの効果は?
●疲れがすっきり取れる
●判断力・理解力・集中力が上がる
●やる気がアップする
●自由な発想が生まれやすくなる
●作業効率があがる
昼食後は眠気におそわれて、ウトウトした経験がありますよね。
パワーナップを導入している企業を職業別に見ると、主にIT関係、工場勤務、ドライバーなどが多いようです。
現在、学校によっては、夏の期間は仮眠の機会をもうけたりしているところもあります。
実際に私の子供が通う学校で夏の期間は行われており、やはり頭がスッキリして午後の授業に集中できると言っていました。
職業によっては実践が難しいかもしれませんが、できる環境であればぜひおすすめしたいです。
では、日中のパフォーマンスをあげ、集中力を高めるために
効果的なやり方とはいったいどういったもののなでしょうか。
Point.1 時間は15~20分!午後の眠気のピークが来る前に
長時間の昼寝はおすすめしません。昼間に寝すぎてしまうと、起きたあとぼーっとしてしまい動き出すのに時間がかかったり、夜なかなか寝つけなかったり、逆に睡眠のリズムを崩してしまうからです。
Point.2 横にならず、座ったまま伏せて寝る。
深く寝入らないため、姿勢も重要で、ベッドやソファだと横になってうっかり寝てしまうからです。
自分の楽でリラックスできる姿勢を見つけるといいですね。
Point.3 仮眠前に1杯のコーヒーをとる
寝起きの方が頭がすっきりしていいのでは?と思う方がいるかもしれませんが、カフェインの覚醒作用が得られるのは、摂取して約30分後です。
ですので、ちょうど目覚める頃にカフェイン効果が発揮され、すっきりと目覚めることができます。コーヒーが苦手な方は紅茶や緑茶でもいいですね。
Point.4 15時以降の仮眠はさける
15時以降に仮眠してしまうと、夜の睡眠の質が悪くなり、翌日に疲れを持ち越すので、また夕方に寝てしまうという悪循環に陥ってしまうおそれがあるので、夕方にウトウトする習慣は避けたほうがよいでしょう。
Point.5 部屋を明るくしておく
部屋を暗くしてしまうと、体はしっかりと睡眠をとろうとしますので、仮眠には向いていないということになります。
まとめ
パワーナップには集中力が高まり活動的になるので、夜ぐっすり眠れるようになることがわかりました。
眠くなくても積極的に目を閉じて、脳を休ませることができたら、目覚めた後は記憶力や集中力が上がって、日中のパフォーマンスを向上させることができます。ほんの数分でも、スマホを見る代わりに目を閉じると、
すっきりとした気分で、仕事や学業に打ち込むことができます。私自身も実践していますが、頭と体がすっきりします。
目覚めたあとはストレッチなどで、素早く脳と体のスイッチを切り替えてください。
パワーナップを取り入れて、毎日の睡眠の質を向上させ、集中力や生産性をあげれていけるといいですね。