理想の寝姿勢は・・・。仰向け?横向き寝?それともうつぶせ寝?

みなさん、「寝姿勢」って聞いたことありますか?

言葉の通り、寝ているときの姿勢なんですが、この「寝姿勢」って睡眠の質を向上させる上でとても重要なキーワードになります。

寝るときは無意識に自分が楽な姿勢をとっていますよね。よく、まっすぐに立ち、背骨がS字カーブする状態で、そのまま仰向けになるのが理想的といわれています。

しかし、みんながみんな理想的な寝姿勢といわれるものが合うとは限らないのです。あくまで「理想」ですね。


■ 日常生活では常に体に負担がかかっています

スマホを見たり、長時間のデスクワークをすることで、首こりや肩こりがあったり、育児や介護で腰が痛かったり、日常生活では常に体に負担がかかっています。その負担がかかった体を整えて、疲労回復を図るのも睡眠の一つ役目です。

寝る姿勢には大きく分けると3種類

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※上のグラフは、日本の企業が2009年に20代~50代の男女を対象に行った、「ぐっすり眠れる姿勢は?」という質問に対する調査結果です。

 

この3種類にはそれぞれメリット、デメリットがあります。

1.仰向けの姿勢

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仰向けの姿勢は身体がまっすぐの状態になるので、最も安定した姿勢で、猫背の改善や防止を期待できます。また、敷き寝具と接触する面積が大きくなり、身体への圧力が分散されるので、身体への負担がかかりにくいです。

安定しているため、左右どちらにでも寝返りを打つことができます。寝返りは非常に重要で、血行を促進し、体温を調節する働きがあると言われています。猫背のリセットと体のゆがみを矯正する効果があるので、大人は一晩に20~40回寝返りすると言われており、子供の成長にも大きく関わっています。

 

 

 

仰向けで寝ると舌根が重力により下がってしまうため呼吸がしにくくなることがあります。そのため、睡眠時無呼吸症候群や扁桃腺肥大、アレルギー性鼻炎で口呼吸の人などはあまりおすすめできません

また、いわゆる「反り腰」の方は、敷き寝具と腰との隙間があるため、腰を支える部分が減るので、腰への負担が大きく、寝返りが少ないようだと腰痛の原因となってしまうかもしれません。

仰向け寝の方で反り腰の方は、隙間を埋めるための寝具もあります。

 

2.横向きの姿勢

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

横向き寝は舌が落ちることが少なく、気道が狭くなりにくいためいびきをかきにくくなったり、呼吸がしやすくなったりするメリットがあります。

肥満や扁桃腺肥大等で気道が狭くなっていたりする方におすすめです。

また、腰痛を和らげるために、横向きになり脚の間に枕やクッションを挟むのもおすすめです。

こうすることで腰と脚の高さが水平になり、痛みが緩和されます。体を少し丸めて横になるといいでしょう。

 

 

 

横向き寝の状態が長時間続くと、敷き寝具との接する面積が小さいので、一箇所にかかる負担が大きくなります。

そうなると血流が悪くなり、肩や耳、腰骨のあたりが痛くなったり、腕や手を枕の下にいれたままでいるとしびれたりします。

また、くせや好みがあるので同じ方向ばかりで寝ていると、身体のゆがみが生じやすくなるので注意が必要です。

3.うつぶせの姿勢

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うつぶせ寝は窒息防止の観点から赤ちゃんや高齢者にはおすすめできませんが、デメリットばかりでもありません。

うつぶせ寝は胸が圧迫されるため苦しく感じる方も多いと思いますが、胸が圧迫されることで横隔膜が下がり、腹式呼吸がしやすくなります。自然な呼吸を続けることで自律神経が整います。

また、犬や哺乳類の多くはうつぶせで眠りますが、本能的に弱点であるお腹(内臓)を隠し、お腹が温められることで安心感があるので、ぐっすり眠りやすい寝方といわれています。

 

 

 

うつぶせ寝ではどちらかに首をひねる姿勢になりますが、そのため下になっている方に負荷がかかるため、歯並びや輪郭のゆがみにつながることもあります

体重がかかるので、食後すぐに寝てしまったり、胃もたれがある方だと嘔吐する原因にもなってしまいます。

赤ちゃんでは布団や枕で口や鼻が覆われ、窒素の危険性が高まります。

うつぶせ、あおむけのどちらでもSIDS(乳幼児突然死症候群)は発症しますが、うつぶせ寝の方がSIDSの発症率が高いと研究者の調査でわかっていますので赤ちゃんには特に注意が必要です。

 

まとめ

それぞれのメリット、デメリットをお伝えしてきましたが、みなさんはどの寝姿勢がお好みですか?

理想的な寝姿勢はわかっても、長年しみついたの寝姿勢というのはなかなか変えることはできませんし、寝ている状態で良い寝姿勢をコントロールすることは不可能ですよね。それぞれのメリット、デメリットを理解したうえで、自分の寝姿勢を快適に保つために、自分に合った寝具はどのようなものなのかを考えるのは、非常に重要なことだと思います。

硬すぎず、やわらかすぎない、適度な硬さの敷寝具を選ぶといいでしょう。

枕もしかり、仰向け寝に適した枕や横向き寝に特化した枕などいろいろな種類があります。

寝姿勢において大事なことは、

①寝心地が良いこと

②寝返りをうちやすいこと

この2つです。

当店にはスリープアドバイザーがいますので、そういった悩みをおっしゃっていただければ、自分に合った寝具というものがどういうものなのかを細かくご提案させていただきます。