羽毛ふとんがにおう!原因と対策について

新しく買った羽毛がにおう。寒くなったから久々に押し入れから出した羽毛がくさい。。

なぜ、におうのか。

それにはいくつかの原因がありますので、今回はそのことについて書きたいと思います。

なぜ、におう?その原因とは

原因その1

グースダウンではなくダックダウンだから

羽毛ふとんの原料となるダウンにはダックとグースの2種類あり、餌はダック(あひる)は雑食で、グース(水鳥)は草食です。そのため、どうしても、ダックダウンは油脂が多くなり、においが強くなり、グースは草食のため、比較的においが少ないです。

 原因その2

羽毛の洗浄不足

採取した羽毛には油脂だけでなく、においの原因となる雑菌やごみなどがついています。そのため、ダウンを洗浄するのですが、その洗浄回数や洗浄方法によってにおいに違いがでてきます。これはとても重要な工程です。

例えば、老舗寝具メーカー西川は「洗浄」にとてもこだわっています。

羽毛は産地や種類によって汚れや油脂分の保有量が異なります。そのため、グースの濯ぎは何回、ダックは何回と決められておらず、洗ったあとの洗浄排水に基準が決められており、その基準をクリアした羽毛だけを使用しています。

1000mmの透視時計を上から覗き込み、底に描かれた「+」の明瞭度で判断します。

日本の業界基準は500mm以上ですが、メーカーによって1000mm以上など独自の基準を課しているところもあり、羽毛の洗浄度の目安となります。

 

 

 

 

原因その3

フェザーの比率のちがい

羽毛ふとんはよくダウン90%フェザー10%などと比率が表示されていますが、このフェザーとはよく募金したときにもらうような羽根になります。

ダウンがたんぽぽの綿毛のようなふわふわしたものです。

そのフェザーの比率が高いとにおいがつよくなることがあります。それはフェザーの羽軸にはダウンより油脂や汚れが多く、落としにくい構造になっています。洗浄するのには、それなりのコストがかかります。そのため、金額の安い羽毛は洗浄が不十分だったり、フェザーの比率が高かったりするので、羽毛を購入する際は、ダウン比率はとても重要となります。そのような理由でも金額で購入したいという場合、ご納得したうえでご購入していただければ問題ありませんし、販売スタッフもなぜ安いかを説明いたしております。

原因その4

羽毛の管理方法

羽毛は湿気を多く含むと、においの原因となります。羽毛にもともとついていた油分が溶け出し、獣臭のようなにおいが発生することもあります。しかし、この油分はとても重要な役割があるので、完全に取り除くと、あたたかさに影響してしまい、品質を維持できなくなります。

購入時にはそこまでにおいがなかったのに、1シーズン使って保管し、冬に使おうとふとん袋から開けたとたんにおいだすのも湿気によるものです。

 

 羽毛がにおう時の対処法

羽毛ふとんを乾燥させる

羽毛布団を干す

羽毛ふとんは天日に干しても大丈夫です。しかし、その際はいくつか注意があります。

天気の良いカラッと晴れた午前10時~午後2時くらいまでがいいです。片面1時間ずつで両面干しましょう。羽毛ふとんは側生地が傷みやすいため、カバーや布団干し専用の袋に入れて干すことをおすすめします。干した後は、絶対ふとんたたきで叩かないでください。

 保管方法

シーズンが終わり、使わなくなった羽毛を保管するときはとても大事です。

羽毛布団をよく乾燥させてから、通気性のよいいらなくなったシーツなどに包み、湿気の少ない場所で保管しましょう。購入したときのケースにしまって保管する場合は、ファスナーを少しあけて、空気が通るようにしておき、使わないときでも、時々干してください。

まとめ

羽毛布団は前述したように購入したときにはにおいがきつい場合がございます。しかし、使用しているうちに徐々に軽減していきます。

ただ、羽毛布団の価格とにおいは比例しているといわれています。やはり、ダウンの洗浄にはコストがかかりますので、価格が高いものはそれだけ洗浄に力を入れてにおわないようにしてますし、安価な羽毛では洗浄にそこまでのコストをかけることはできません。

においが気になる方は、多少金額をだしてもにおわない羽毛布団を購入した方がよいと思います。

また、購入する際、グースなのかダックダウンなのかこちらも比較の参考にされるといいかと思います。

最後に、においがきつくても絶対にコインランドリーや自宅で洗わないようにしてください。生地が傷みますし、しっかり乾燥できていないと逆に臭いがきつくなってしまい、取り返しのつかないことになります。そのような理由で、リフォームや買替でご来店される方に何度も出会ってきました。

羽毛布団はしっかり乾燥させて、快適にお使いください。